自動車整備士のためのサーキットテスターの選び方

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こんにちは。1級整備士のゆうすけです。

今回は自動車整備士のサーキットテスター選びについて解説していきます。

自動車整備士のみなさんの参考になれば幸いです。

 

 

自動車整備士とサーキットテスター

 

電気回路を点検するのに使用するサーキットテスターは、自動車整備士にとっては必要不可欠なものです。

「サーキットテスターを使わない(使えない)整備士」は、複雑で高度化された現在の自動車整備に対応することができなくなることは間違いないでしょう。

そして以前は、サーキットテスターは会社に一つや二つのツールとして、存在していましたが、最近では他の手工具と同じように、自分で購入して自分だけが使用する「マイツール」となってきているようです。

しかし一方で、サーキットテスターにはたくさんの種類や機能があり、どんなものを購入すればいいのかわからない人も少なからずいるはずです。

「ツール屋さんに勧められたからよくわからないけど高いものを買った」

「よくわからないのでホームセンターで安いものを購入して使っている」

こんな人もいるのではないでしょうか。

 

それでも不自由なく使用出来れば問題ないですが、でもどうせ買うなら、使いやすく良いものが欲しいと思いませんか?

そしてなにより、

「愛着が沸くようなテスターに出会い、ずっと長く使用したい」

そんな風に思うのは私だけでではないはずです。

 

この記事を読んで、自分のテスターを購入する若いエンジニアが一人でも増えることを願いつつ書こうと思います。

 

自動車整備士に必要なサーキットテスターの性能

 

サーキットテスターは、電気を取り扱う全ての職業の人が使用します。

また、電子工作などを趣味とする人たちにとっても必要不可欠なものでしょう。

様々な職業で、場面で、必要とされているサーキットテスターは、様々な性能を持ち合わせています。

しかしその中で、自動車整備士にとって必要な性能はなんでしょうか。また、それほど必要のない性能はなんでしょうか。

そこを考えてみます。

 

必要な性能

 

・取扱いの容易さ

簡単な操作で使用できることは第一条件です。わかりやすいテスターが測定ミスを防ぎ、誤診を防ぎます。

・持ち運びの容易さ

自動車整備ではサーキットテスターをいろんなところで使用します。車の室内であったり、エンジンルームであったり、車の下だったりします。簡単に持ち運べなければ、使うのがおっくうになってしまうでしょう。

・耐久性

肝心な時に使えなくなるような、すぐ壊れるテスターは避けましょう。特に自動車整備においては、衝撃耐久性、耐熱性が必要です。ちょっと落としたくらいで壊れるテスターにはイライラし後悔すること間違いなしです。

・メンテナンスの容易さ

どうしても、テスターを長く使用していると、壊れたり、壊してしまったりするものです。不適切な取扱いをするから壊れるのは間違いないのですが、気をつけていてもヒューズを切ったり、プローブが断線してしまったり、トラブルは必ず起こるでしょう。

その時にすぐアフターパーツが手に入るかどうかはとても重要です。特に海外製のものは要注意です。使い捨てだと考えられる人は良いのですが・・・。

・オプションの豊富さ

自動車整備でテスターを使用する場合、標準のプローブでは測定が難しい場面が必ず出てきます。ワニ口クリップの先端や、細い先端が必要です。また、カバーやケースなども専用のものがあると便利です。そういったオプションがあるものはとても便利です。

 

↑ オプションのケース(サンワ)

 

↑ オプションのプローブ(サンワ)

 

それほど必要のない性能

 

・正確性(確度)

サーキットテスターの値段を大きく左右するものが確度です。確度は誤差範囲のことですが、自動車整備においては、5Vや12Vや24Vの電圧を計測することが多く、数mVの誤差はそれほど問題にならないことが多いです。

もちろん、誤差の少ない正確なテスターのほうが良いですが、値段に大きく左右するので、考えものです。

・波形測定性能

デジタルサーキットテスターの中には、矩形波や三角波などの波形を電圧で表示できる高級なものがあります。この機能は基本的に自動車整備では必要ありません。

自動車整備ではオシロスコープを使って高度な診断をするからです。

そしてこの機能もテスターの値段に大きく左右されるので、あまりこだわらない方がいいでしょう。

・周波数測定、コンデンサチェック、ダイオードチェック等の機能

最近のデジタルサーキットテスターは、デジタルマルチメーター(DMM)と呼ばれ、従来からある「電圧」「電流」「抵抗」を測定する以外にも、様々な電子部品の点検ができる機能がついているものが多いです。

これらの機能は、自動車整備においてはそれほど必要ないでしょう。無くてもそれほど困ることはないでしょう。また、あってもそれほど便利なものでもないでしょう。それほど値段も変わらないので、私はどっちでもいいと考えています。

 

ここまで、自動車整備士に必要なサーキットテスターの性能についてでした。

完全なる自動車整備専用のサーキットテスターというのは、おそらく存在しないので、自分である程度選ぶ必要がありますのでご参考にしてください。

 

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自動車整備士に必要なサーキットテスターの種類

 

サーキットテスターの種類を私なりに分けるとこうなります。

・「デジタル」の「通常サイズ」

・「デジタル」の「ポケットサイズ」

・「アナログ」の「通常サイズ」

・「アナログ」の「ポケットサイズ」

 

まず、デジタルとアナログの違いについては、使い方から違いますがそのあたりについては、また違うところで書きます。

端的に言うと「表示部が液晶」か「針か」の違いです。

 

そして、通常サイズかポケットサイズかについては、単純に本体の大きさです。

ポケットタイプは、ジャケットの内ポケットに入るくらいの大きさや薄さです。

 

さて、この中で自動車整備士に必要なサーキットテスターの種類を私なりに欲しい順番に説明します。

 

1台目に欲しいのは・・・

「デジタル」の「通常サイズ」です。

自動車整備士が使用するテスターで、満足な性能を得られるのはこれになります。

様々な故障診断において、幅広く対応するテスターになるでしょう。

最初の1台目に選ぶのは間違いなくこれです。

 

2台目に欲しいのは・・・

「デジタル」の「ポケットサイズ」です。

ポケットサイズの最大の武器は、持ち運びのしやすさです。

単純にランプの球切れ等を診断するのに、とても便利です。

また、とても安価で手に入ることも魅力の一つです。

しかし、プローブが短かったり、プローブの交換ができなかったりするところが難点です。

用途によって通常サイズと使い分けましょう。

 

3台目に欲しいのは・・・

「アナログ」の「通常サイズ」です。

アナログの良さは、

「刻々と変化する電圧や電流が人間の目に見やすい(わかりやすい)」

ところにあります。

「だんだんと電圧が上がっていく(下がっていく)様子」がわかりやすいので、アクセルセンサーや、エアフローメータなどの点検に最適です。

しかし、内部抵抗が小さく、抵抗測定時の電流がコンピュータなどの精密な電子制御装置を破損させてしまう恐れがあるため、使い分けが必要です。

また、デジタルに比べゼロ点調整をしなければならない点など、操作性の悪さが難点なので、3番目にしました。

 

私がディーラーで整備士をしていたころ、実際に持っていたのは

「デジタル」の「通常サイズ」と「デジタル」の「ポケットサイズ」です。

私はアナログテスターは使用していませんでした。

アナログは便利な時はあるものの、アナログでなければならない時がないのが大きな理由です。

逆にデジタルでなければならないところは数多くあります。

 

整備士の中には、「俺はアナログが好きなんだ」と言って、好んでアナログテスターだけを使用する人もいますが、本来はアナログの長所・短所とデジタルの長所・短所をわかっていて、使い分けるものです。

単に、昔からあるアナログテスターしか使った事がないので、「アナログが好き」と言っている人が多いような印象を受けます。

初めてテスターを購入する人は、まず最初に

「デジタル」の「通常サイズ」

を購入してみてはどうでしょうか。

 

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おすすめのデジタルテスター(通常サイズ)

 

最初におすすめしたいのは、三和電気計器のCD771です。

何を隠そう私が長く愛用しているデジタルサーキットテスターです。
サンワHP ではスタンダードの位置に定義されて長らく経ちます。

価格、使いやすさ、オプションの豊富さ、メンテナンスのしやすさ、どれをとっても大満足です。性能も自動車整備には十分すぎる性能です。

購入して失敗しないと思います。
ちなみに私は、三和さんのアフターサービスに感動してこんな記事を書いたこともあります。
購入するときはカバーやプローブなどのオプションもよく考えてこうにゅうしてください。選ぶのも楽しいものですよ。

 

さて、もう一つのおすすめは、カイセのKU-2603です。

長野にあるそれほど大きくない会社で作る国産テスターは、三和電気計器さんの立派な対抗馬となっています。

以前に先輩が使っていたので、使わせてもらったことがありますが、とても使いやすく、なにやら地味でクロウト感があり、渋くていい感じに見えますwww

性能は上記のサンワCD771と同等以上です。

次にテスターを購入する機会があれば、検討したい2017年発売の1台です。

 

おすすめのデジタルテスター(ポケットサイズ)

 

デジタルのポケットサイズのおすすめは、三和のPM-3です。

様々な分野で使われているこのポケットテスターは、なんといってもコスパが最高です。

いろんな分野のテスター解説サイトで高評価です。

なんと3500円程で手に入ります。

性能も十分で、これ1台で何もいらないんじゃないかと思えるほどです。

なんかボディーも白くてかっこいい。

外国産のよくわからないポケットテスターを買うなら、絶対こっちのほうがいい!!

 

アナログテスター(通常サイズ)のご紹介

 

アナログテスターは自分のものは持っていないので、なんとも言えませんので、ご紹介にします。

 

 

 

この日置製のテスターはコンクリート1mの落下に耐えるそうです!

 

 

ということで、おすすめテスターはすべて国産のものになりました。

あくまでも私個人の意見なので、ご参考までに。

 

サーキットテスターの使い方が良くわかる本

 

「テスターの使い方をちゃんと教わる機会がない」

「新人に使い方を教えたいのに、良い教材はないか」

などと、よく言われることがあります。

なるほど確かにそうだと思います。

わたしもディーラーのエンジニアでしたが、テスターの使い方をしっかり教わった記憶がありません。

ということで、いろんな書籍等を調べましたが、電子工作マニアや基盤の設計士が読むような難しい本しか見当たらず、探していました。

そして見つけました。私が住む市の図書館で。

今のところこれが若い整備士にはぴったりだと思いますので、ぜひ参考にしてください。素人にも非常にわかりやすい内容です。

 

会社に一つあってもいいと思います。

 

 

 

以上、自動車整備士のためのサーキットテスターの選び方でした。

この記事を見てサーキットテスターを買いたくなってくれればありがたいと思います。

最後までありがとうございました。

不明な点は気軽にコメントしてください。

 

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